【栗東TC】宝塚記念調教見学&矢作芳人厩舎訪問ツアー
こんにちは
梅雨に入り、花のように色とりどりの傘が街に開いておりますが、皆様いかがお過ごしですか
栗東でも雨続きの毎日ですが、実はトレセン内では傘の使用は禁止されています
大きな動きに敏感な馬達がびっくりしないように、傘ではなくカッパの着用が義務付けられているのです
さて、栗東トレーニング・センターでは6月24日(水)に宝塚記念調教見学&矢作芳人厩舎訪問ツアーが実施されました
毎回、多くのご応募いただき、本当にありがとうございます。
早速、見学ツアーの様子をリポートしていきたいと思います
まずはスタンドでの調教見学
宝塚記念に出走するオーシャンブルー、ショウナンパンドラ、ディアデラマドレ、デニムアンドルビー、トーセンスターダム、ラキシスなどが調教する様子を見ることができました
目の前を次々と駆け抜けていく競走馬達の迫力に、参加者の皆さんも喜んでいただけたのではないかと思います
さらに、調教見学の際には、多くのゲストが来てくださいました
ワンアンドオンリーについて「状態はいいので、自由に走らせたい」と力強いコメント
今年度からJRA所属の騎手になったM.デムーロ騎手ですが、既にドゥラメンテで皐月賞、ダービーと2冠を達成しており、宝塚記念も目が離せません
デニムアンドルビーは最後の直線で見せる瞬発力が持ち味なので、そこを生かしたいとのこと
ここでは、デニムアンドルビーファンのお客様から、「どんな性格ですか?」という質問に対して、
「温厚で、人にも馬にも優しい女の子だけど、いい意味で自分をもってるので、男からしたら高嶺の花ですかね」とコメント。
ジョッキーに直接コメントをもらえて、質問された方も感動されていました
そして続いての登場となったのはなんと武豊騎手
名ジョッキーの立て続けの登場に、歓声がひときわ大きくなります
騎乗予定のトーセンスターダムについて「GⅠで、まわりは強い馬ばかりだが、トーセンスターダムも動きはよかった。最後までわからないのが競馬だし、そこが面白いところ」とコメントをいただきました
参加者の方からはこんな機会めったに無い!とばかりに多くの質問が寄せられ、中でも「阪神2200mの攻略のコツは?」という質問には、さすがの武豊騎手も「すごい難しいなあ」と答えに詰まる場面も
しかし「阪神はスタート後の直線が長いし、比較的乗りやすいコース。ただ、距離も長いし、上半期の阪神開催最終日となるので、馬場も重くなるので、力のある馬、無い馬が出やすいコースでもあると思う。馬の実力を引き出して、上手く乗りこなすのが攻略のコツですかね」と、きっちり答えてらっしゃいました
他にもナリタブライアンなど数々の名馬を管理し、現在の大久保龍志調教師のご実父でもある、大久保正陽元調教師や、
2003年には中山グラントジャンプを制し、現在は乗馬でパラリンピック出場を目指されている常石勝義元騎手も駆けつけてくださいました
大盛り上がりの調教見学を終えたあとは、トレセン施設見学に出発。
競走馬達が勢いよく駆け上がってくる坂路コースや実際に調教師や記者が調教を見ているスタンド、通称「右回りスタンド」を見学した後は、いよいよ今回のメインイベントでもある矢作芳人厩舎へ向かいます
矢作調教師(写真右)は名門と言われる東京都の開成高校ご卒業後、オーストラリアでの修行を経て、1984年に厩務員としてそのキャリアをスタート、調教助手としてもご経験を積まれた後、2004年に調教師免許を取得、2005年にご自身の厩舎を開業されました。
現在までにJRA通算380勝、重賞20勝、昨年はJRA最多勝利調教師に輝かれ毎年確実に勝ち星をあげておられます
そんな矢作調教師にまずはインタビューです
幼いころから、将来競馬に携わる仕事がしたいと思っていた矢作調教師。特に大井競馬場の調教師であったお父様の背中を見て育った分、調教師には強い憧れがあったとか
参加者のみなさんから多く質問のあった「仕事のやりがい」についてお尋ねすると、「馬が勝ったとき。それ以上に嬉しいことは無い。」とのこと。
また、厩舎経営に関して、大変なことがあっても厩舎スタッフの方の笑顔が仕事を頑張ろうという気持ちに繋がるのだそうです。
同じく質問の多かった管理馬についてもお話を伺いました。
多くの重賞を勝ち、今でもファンの多いスーパーホーネットは、矢作調教師にとっていい思い出もあり、ほろ苦い思い出もある印象深い1頭だそう。開業してすぐに厩舎にやってきた馬で、その年末に朝日杯FSで2着になり、新進気鋭であった矢作厩舎の名を挙げてくれた、と懐かしそうに語られました。
続いて、今年度のダービーでは惜しくも4着となりましたが、その確かな実力をレースごとで見せていたリアルスティール。「骨折は軽く、順調な回復を見せているし、怪我も問題ないと思っている。もともとのポテンシャルが非常に高く、日が経つにに連れ体格が追いついてきたような印象を受ける。」と矢作調教師。
秋に向けての意気込みを伺ったところ「秋は期待していてください。走ります」と力強いコメントを頂きました
調教師へのインタビューの後は、馬房見学です
ここでは、本日の厩舎見学のために駆けつけてくださった中谷騎手と矢作調教師が一頭一頭管理馬について、普段の様子や目標となるレースを紹介してくださいました
初めて入る厩舎の中に参加者の皆さん、大興奮。
矢作厩舎の中は馬達が暑くないようにミストが設置されています。
こちらはなんと厩舎内の温度が高くなると自動的に噴射されるというハイテクさ!!
牝馬3歳のアゼリアも馬房から首を出して涼しげです
こちらは牡馬3歳のブリンディス。
矢作調教師曰くこの馬は走る!とのこと。
今後出馬表で名前を見かけたら要チェックですね
厩舎の中では、なんと現役の競走馬に触れあうこともできました!
普段遠くからしか眺めることのできないサラブレッドの姿に参加者のみなさん大感激
厩舎の外に出ると、矢作調教師が用意してくださった記念品をめぐってじゃんけん大会が開かれる一幕も
中谷騎手や、
矢作厩舎所属の、現在競馬学校2年生の坂井瑠星さん、
さらに
矢作調教師の実の娘さんで、タレントの矢作麗さんなどとじゃんけんをして、和気あいあいとした雰囲気でした
最後に集合写真撮影です
今回の厩舎見学では、矢作調教師の競走馬に対する熱い思いや、スタッフへの対応をはじめ厩舎の運営方針など本当にたくさんのお話を伺うことができました。
ツアー後のアンケートでもより一層矢作厩舎が好きになりましたという意見も多く、矢作調教師の優しく、情熱的なお人柄が伝わったのではないかと思います
以上で宝塚記念調教&矢作芳人厩舎見学ツアーの日程はすべて終了となります!
これから夏競馬となり、全国の競馬場でぞくぞくと2歳馬達が活躍しはじめる季節となります。
ご自身のお気に入りの1頭を見つけて成長を楽しんでみてはいかがでしょうか?
また、栗東トレセンでは夏の間も多くのイベントを企画しております。
みなさんのご参加、心よりお待ち申し上げます