【栗東TC】ジャパンカップ調教見学&松田博資厩舎訪問ツアー
こんにちは
肌寒い日が続き、栗東トレセンの辺りの山々もようやく紅葉が色づいています
先週のGⅠ競走、マイルチャンピオンシップでは、6・7番手馬群の中団からサダムパテックが強力な末脚を使って見事優勝
鞍上の武豊騎手は2年ぶりのGⅠ制覇となり、京都競馬場はとても大きな盛り上がりを見せました
さて、今回の栗東トレセンブログでは、11月21日に行われた「ジャパンカップ調教見学&松田博資厩舎訪問ツアーの様子をリポートします
今回は、ブエナビスタやアドマイヤムーンなどたくさんのGⅠ馬を輩出している松田博資厩舎への訪問も企画されており、たくさんのイベント参加希望メール、お葉書をいただきました
これからも定期的に調教見学の参加者募集を行いますので、今後とも是非ご応募をよろしくお願いいたします
さて、まず始めに左廻りスタンドへゲストとして来ていただいた騎手は、
JCでの騎乗予定馬は、今年の天皇賞(秋)を制したばかりのエイシンフラッシュです
エイシンフラッシュの状態について尋ねると、
「昨年コンビを組んだ有馬記念では2着と悔しい結果だったが、この1年経験を積んだ分さらなる成長が見られると思う。
前回の天皇賞(秋)より距離が延びる分それをこなせるかが課題の一つ。いい状態で望めるので期待したい。」
と、冷静かつ強い気持ちの入ったコメントでした
ルメール騎手に写真撮影に応じていただいている頃、なんと岩田康成騎手が急遽参加
この後、共同記者会見が開かれる時間の合間を縫って駆けつけて頂きました
そのまま一緒に写真撮影に応じて頂き、日本と海外のトップジョッキーのコラボレーションにファンの皆さんも大興奮でした
岩田騎手はジェンティルドンナとコンビを組むジャパンカップついて
「オルフェーヴルという強い馬がいるなかで53kgの重量で臨めるのはとても大きな強み。オルフェーヴルを負かすチャンスが一番大きいレースであり、楽しみしかありません。」
とコメント
国内外の強豪馬がそろったレースで3冠牝馬がどのような活躍を見せるのか、ファンの皆さんにとっても本当に楽しみなレースとなりそうですね
最後のゲストは坂口正大元調教師です
坂口元調教師はニッカンスポーツや関西TVで競馬予想も行っており、ジャパンカップについてより専門的なお話を聞くことができました
ジャパンカップについて、
「昔、日本馬は海外馬に全く歯が立たなかったが、近年、日本馬の活躍が目立つようになってきた。毎年のJCを楽しみに出来るようになった。まさにオルフェーヴルは海外でも戦える日本を代表する馬だと思う。凱旋門賞出走の影響が鍵になるが注目の1頭であることに違いないだろう」とコメント
ずばり、ジャパンカップの本命の馬を伺うと、まだ検討中・・・だそうです
専門家も頭を悩ませるほど実力馬が集結したレースといえそうです
と、お話を伺っているところで、ルーラーシップの追い切りが始まりました。
ファンの皆さん、坂口元調教師とともに双眼鏡を構えます
追い切りの様子を見て、ルーラーシップも優勝を狙える注目すべき一頭だとおっしゃっていました
左廻りスタンドでの調教見学を終え、右廻りスタンド→坂路を見学のあと、いよいよ本日のメインイベントのひとつ、松田博資厩舎訪問に向かいます
松田博資調教師は騎手としてのキャリアを経て1981年に調教師免許を取得、1983年にご自身の厩舎を開業しました。
現在までにJRA通算660勝を挙げており、GⅠ級競走についても年度代表馬に輝いたブエナビスタやアドマイヤムーン、昨年の桜花賞馬マルセリーナなど数々の名馬とともに、JRA・中央・海外で28回もの勝利を挙げています。
写真右の帽子をかぶった方が松田調教師です
そして、藤岡佑介騎手(左)、かつて松田厩舎に所属していた高田潤騎手(中央)にもこのイベントに駆けつけて頂きました。
松田調教師に調教師としてのやりがいやポリシーを伺うと、
「管理している馬が無事にゴールを切ったとき、やりがい、というよりも安心感を感じる。競走馬一頭一頭、値段の高い低い関係なく、無事に帰ってきてくれることが本当にうれしい。」
とおっしゃっており、
ブエナビスタついても、賢くて素直な馬、人間だったらいいお嫁さんになる。と、管理している馬を家族のように感じているのだということが窺い知れました。
高田騎手に松田調教師について伺うと、「栗東で1番厳しい調教を行う方の一人であり、だからこそ人馬ともに成長できる厩舎である。」とおっしゃっていました。
後半は、厩舎内の馬房見学をさせていただきました
こちらはアドマイヤスピカ
まだ2歳の男の子でデビューに向けて調教中・・・広い舞台で駆け抜ける姿をみられるのが今から楽しみです
見慣れないたくさんの人に緊張しているのか、辺りをキョロキョロ見渡していますね
気品漂う表情はさすが桜花賞馬といったところでしょうか
桜花賞で見せた強力な末脚の復活に期待が高まります
厩務員の方からマッサージを受けているのはラウンドワールドです
ラウンドワールドはすでにオープン競走を含めて2勝しており、札幌2歳Sでは2着に健闘しました。
今後も2歳重賞からクラシックまでより大きな舞台での活躍を期待できる松田厩舎の一頭です
このほかにもディアマイベイビー、ラカ、ラストインパクトといった今後のクラシックや重賞をにぎわす可能性を秘めた馬を紹介して頂きましました。
最後に集合写真をパシャリ
年度代表馬を輩出した松田厩舎を訪問し、来場者のみなさんにとっても本当に貴重な体験ができたのではないでしょうか
皆さんとても良い表情です
松田厩舎をあとにし、最後に、JRAハンデキャッパーの方によるJC出走予定の海外馬の解説を行いました。
ハンデキャッパーはハンデキャップ競走の出走馬の負担重量を決めたり、海外の競走馬を含めた競走馬のレーティングを決定し、ランキングを作成したりする仕事をしています
ハンデキャッパーはJRA職員の中でも一番たくさんのレースを見ていると言って過言ではありません
そんなハンデキャッパーの方に過去のレースDVDを用いてそれぞれの海外馬がどのような展開・どのような位置からの競馬が得意なのか?
競馬予想が難解になる海外馬の特徴を、一頭一頭詳しく解説されました
来場者のみなさんからも質問が飛び出し、馬券的中への熱意を感じました
以上でジャパンカップ調教見学&松田博資厩舎訪問ツアーのリポートを終わります。
今週末行われるジャパンカップ、3冠牡馬に3冠牝馬、凱旋門賞馬、これまでGⅠ競走を賑せてきた数々の豪華メンバーが揃いました
果たして最強の競走馬はいったいどの馬なのか皆さん是非お見逃しのないよう注目してください