【栗東TC】天皇賞(秋)調教見学&中村均厩舎訪問ツアー
こんにちは栗東トレーニング・センターです
朝夕冷え込む季節になりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか
競走馬は、寒い季候は大得意そのため、早朝からでも元気いっぱいに調教に取り組んでいます
先週は天皇賞(秋)が東京競馬場で行われ、「近代競馬150周年」を記念して天覧競馬が実施されました
優勝したエイシンフラッシュに騎乗したデムーロ騎手の天皇皇后両陛下に対する最敬礼は競馬ファンの中でも心に残るシーンになったのではないでしょうか?
さて、今回は天皇賞(秋)の3日前、10月24日(水)に行われた「天皇賞(秋)&中村均厩舎訪問ツアー」の様子をリポートします
まず始めに、当ブログでもおなじみの左廻りスタンドへ
夜長な季節に差し掛かり、早朝の調教は陽の上がる前の暗い時間からおこなわれています
この時間からCコースでは、エイシンフラッシュ、カレンブラックヒル、トゥザグローリー、トーセンジョーダンが追い切りをしていましたが、その様子を見られるのは本当に一瞬のこと
来場者は双眼鏡で競走馬を追いかけるのに精一杯でした
陽もあがり、競走馬の調教が落ち着いたころ、
2名のジョッキーにスペシャルゲストとして参加していただきました
まず一人目は・・・・
佐藤哲三騎手です
天皇賞(秋)には、昨年の宝塚記念優勝馬アーネストリーとのコンビで挑みました
レースに臨む上で心掛けていることを伺うと、「自分の馬券を買ってくれる人を喜ばせられるレースをすることを信念としている」と話して頂いた佐藤騎手
天皇賞では11着と残念な結果となりましたが、これからもアーネストリーとの息のあったレースに期待しましょう
続いて登場していたのは・・・・
イオリッツ・メンディザバル騎手です
春には香港のG1競走クイーンエリザベスCで優勝し、宝塚記念ではオルフェーヴルの2着という優秀な成績を収めたルーラーシップに騎乗しました。
ルーラーシップについて、「天皇賞(秋)に向けて手強え十分。有馬記念でもコンビを組んだし、呼吸はピッタリだと思う。前回よりも成長の上積みが感じられる」と、勝利に向けて自信を覗かせるコメントを頂きました。
メンディザバル騎手は、フランスでリーディング争いをしているなかで、日本へ遠征に来ているそうです。リーディング争いに不利になることを振り切って来日していることに、このレースにかける意気込みを感じました
結果は3着という好成績
JC、有馬記念とまだまだ年内のGⅠ優勝のチャンスは残されています更なる成績に期待したいですね
左廻りスタンドを後にして向かったのは、坂路スタンドと右廻りスタンドです
右廻りスタンドでは、ジョッキー控え室、調教師席、報道関係者席など、競馬関係者が調教を監視する部屋や席が細かく分かれており、たくさんの人が早朝から集まります。
調教師やジョッキーがインタビューに答える姿や報道関係者が調教を観察する姿など、競馬関係者の普段の仕事の様子を見学することが出来ました
競馬場内やウインズで放送されているターフトピックス内の共同記者会見もここで行われています
今回はカレンブラックヒル、トーセンジョーダン、ルーラーシップの調教師やジョッキーの会見が行われました
そして、この後はいよいよ中村均厩舎訪問です。
中村調教師は(写真中央)、1977年に28歳の若さで調教師免許を取得。翌年の1978年にご自身の厩舎を開業されました。
今年は天皇賞(春)をビートブラックで制し、通算で平地・障害のGⅠ競走5勝を含む、重賞29勝を挙げています
中村調教師は、もともと獣医師になりたいという夢があったそうです。しかし、学生時代に乗馬部に入部したことをきっかけに、より馬に関わりが深く夢のある調教師にあこがれるようになったとおっしゃっていました
また、JRAの調教師であったお父様の勧めもあったそうです
おや?向こうからこちらを見ている馬に見覚えはありませんか
なんと、調教を終えて体を洗っているビートブラックに会うことができました
とても気持ちよさそうな表情をしていますね
来場者の皆さんも大興奮でカメラを構えていました
中村調教師はビートブラックについて、普段は暴れることなくおとなしいが、レースになると勝負根性を発揮する馬であるとおっしゃっていました
中村調教師自身、あまり注目されてなく、人気のない馬が圧倒的な有力馬に勝つことに調教師としてのやりがいを感じているとおっしゃっており、まさしくビートブラックは、自分自身の競馬人生を表している。とおっしゃっていました
ビートブラックの他にもたくさんの競走馬を見学させていただきました。
こちらはカリスマミッキーです
カメラや人の目を気にすることなくごはんを食べることに夢中
「腹が減っては調教はできぬ・・・・。」と言わんばかりの食べっぷりです
最後に記念写真の撮影です
中村調教師よりファンの皆さんへ「私が競馬の世界に入ったとき、日本馬は海外馬になかなか勝つことの出来ない時代でしたが、30年たった今、とうとう世界の舞台で対等に戦える競走馬が出てきました。ファンのみなさんも、是非世界で活躍する競走馬に注目して、日本の競走馬全体を応援してください」
というメッセージを頂きました。
読者のみなさんも是非、中村厩舎所属の競走馬、世界の舞台で戦う競走馬に期待してください
最後に、馬の病院である、競走馬診療所を見学しました
この診療所では人間の病院でいう総合病院の役割を持ち、腹痛から発熱、骨折や捻挫などありとあらゆる病気や怪我の診察が行われます
今回は実際に競走馬が手術を受けている様子も見学することができました
全身に麻酔を受けた競走馬は仰向けになって手術を受けます
一昔前までは、競走馬が骨折をしてしまうと競走能力が失われることが多かったそうですが、
現在の技術では骨折した馬でもボルトでつなぎ合わせることで競走能力をとりもどすことができるそうです
実際この手術を受けた後に重賞を制した馬もいるというお話も聞くことができました
さて、これにて天皇賞(秋)調教見学&中村均厩舎訪問ツアーのリポートを終わりたいと思います
秋のGⅠは早くも中盤にさしかかりました
まだまだ天皇賞(秋)の後もエリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップ、ジャパンカップなど見逃せないレースが目白押しです
是非競馬場に足を運んで頂いて熱いレースに熱狂してください