【栗東TC】ジャパンカップ調教見学&松田国英厩舎訪問ツアー
こんにちは
朝晩すっかり冷え込み、中々布団から出たくない季節がやってきました
みなさん風邪などひかれていませんでしょうか?
寒さに強い競走馬達は、毎朝元気いっぱい調教に励んでおります
さて今回は、11月27日に行われたジャパンカップ調教見学&松田国英厩舎訪問ツアーをレポートしたいと思います
まずは左回りスタンドで、双眼鏡片手に調教見学です
ジャパンカップ出走予定のハープスターやトーセンジョーダン、デニムアンドルビー、サトノシュレンの他に、チャンピオンズカップ出走予定のコパノリッキー、ホッコータルマエ、カゼノコ、ダノンカモンと多くの競走馬の姿を捉えることができました
また、ここでは2人のゲストがいらしてくださいました
一人目は左回りスタンドで調教をご覧になっていた村山明調教師
ジャパンカップ出走予定のサトノシュレンについてお話を伺いました
厩舎スタッフの方からの意見によって最終追い切りではゆっくり走らせたとのこと。
「めいっぱい(全力)で調教しても、走るようになるわけではないですからね」と、調教師という仕事の一部を垣間見ることができました
次に登場していただいたのは、先日のマイルチャンピオンシップをダノンシャークで勝った岩田康誠騎手
ゴール前のフィエロとの接戦は見ていて手汗を握るほどでしたね
「良く伸びてくれたので、馬に感謝です」というお言葉をいただきました。
また、園田競馬出身である岩田騎手。先日の園田競馬での騎乗レースについてもお話を伺いました。
「1番人気だったのに残念ながら負けてしまって申し訳ない。馬は難しいですね」とコメント。
トップジョッキーでも全てのレースで同じように勝つことはできない・・・そこに競馬の難しさと面白さがあるのかもしれませんね
調教師や騎手の方と一緒になって調教を見るというのは、参加者のみなさんにとって良い思い出になってのではないでしょうか
左回りスタンドを出て、施設見学や坂路コースを終えた後はここ
本日のメインイベントの松田国英厩舎訪問です
松田国英調教師は、1995年に調教師免許を取得し、翌年1996年にご自身の厩舎を開業されました。現在までに488勝を挙げており、GⅠ級競走についてもクロフネ、ダービー馬のタニノギムレットやキングカメハメハ、ダイワスカーレット、そしてて昨年のジャパンカップダートを制したキングカメハメハの仔であるベルシャザールといった数々の名馬を輩出しております
そんな松田調教師にインタビューです
松田調教師はトレセンで厩務員、調教助手として働かれる前、関西の競馬専門誌である競馬ニホンでトラックマンになったという経歴をお持ちの方。まずはその事についてお話を伺いました
記者時代、シンザンを管理していた武田文吾調教師をはじめ様々な著名な調教師の方々と接する中で、GⅠ馬の管理方法など競馬の知識を深められたそうです。
また、ご実家が育成牧場なので馬に乗ることのできた松田調教師は、なんと調教馬が少ない火曜日に現役の競走馬に乗っておられたとか
そのようなご経験の中で競走馬への関心が高まり、直接馬と携わる職業へと転進されたそうです
また、参加者の方より、「かつての管理馬の仔を管理することも多いと思いますが、何か管理する上で違うことはあるのですか?」と質問が。
これについては、「全ての馬に対して気持ちをこめて管理してるけれど、かつての管理馬の仔だと、ふと調教を終え家に帰ってからも気にかかることがある。晩御飯を食べていても、その手をとめて、厩舎に様子を見に行ってしまうくらい気持ちが入ってしまう」のだとか
また、ここでは多くの管理馬とその説明もしてくださいました。
こちらはダイワメジャー、ダイワエンジェル産駒のダイワプロパー
今年新馬戦を勝った2歳馬です。「資質は申し分ないので、あとは実際のレースでどれだけ能力を発揮できるか」とのコメントを頂きました。
こちらはクロフネを母方の祖父に持つココスタイル。性格はお母さん似だそう
前走は3着と惜しい結果でしたが、徐々に体も仕上がってきて、今後に期待して欲しいとのこと。
続いてはロングロウ。こちらは父がクロフネ、母がGⅠ馬のゴールドティアラという良血統。
「気が弱く、まわりに圧倒されると本来の力を発揮できなくなってしまうのが難点だが、逆に自分のペースでいけたら強い」とコメントされていました
そして最後はプチキングカメハメハと紹介されたサトノゼファー
キングカメハメハとダイワスピリットの仔で、2歳新馬戦を勝利した期待の注目株です
また、サトノゼファーが馬房に戻る際に、馬の体調の見分け方も教えていただきました。
なんでも尻尾がまっすぐ、垂れ下がっており、歩くと尻尾の先が「の」の字を書くように揺れていると調子の良い証拠なんだとか
逆にそうではない時はどこか脚に異変があったり、内臓が弱っていたりするそうです
今後パドックで注目してみるといいかもしれませんね
管理馬を見せていただいた後は、馬房見学です。
なんと馬房の中に実際に入らせていただきました
数々の名馬がかつていた場所とあって参加者のみなさんも大興奮です
馬房内には京都のひのきを素材としたふかふかとした木片が敷き詰めてられており、競走馬の脚を万が一にも痛めることのないようにしているのだとか。
また、ミストを設置して湿度を保つことで病気を予防したり、換気扇を馬房内に設置し常に綺麗な状態を保っていたりと、様々な工夫を見ることできました
また、競走馬達が普段食べている食事や水に対するこだわりも丁寧に説明頂きました。
なんと運動量にあわせて食事の炭水化物、脂肪、たんぱく質のバランスを変えているのだとか
一流のアスリートであるサラブレッド達の食生活を身近に感じることができました
最後に集合写真撮影です
笑顔でパシャリ
今回の厩舎見学では、管理馬の紹介から馬房内の様子、厩舎経営至るまで本当に様々なことを詳しくお話していただき、その中で、良い競走馬を作るために常に工夫される姿や競馬に対する情熱的な思いを感じることができました。
また、今回の厩舎訪問を通して参加者のみなさんにも松田調教師の優しく楽しいお人柄が伝わったと思います
以上でジャパンカップ調教見学&松田国英厩舎訪問ツアーはすべて終了です!
今週末のジャパンカップから、年末に向けて毎週末GⅠレースが行われます
ぜひぜひ年内最後まで競馬を存分に楽しんでください