【栗東TC】ぶらり栗東坂路・逍遥馬道

栗東トレセンの調教施設には皆さんご存知のとおり、A~Eコースのトラックコース1周50mのプール、そして坂路コース逍遥馬道があります。今回はこの「坂路コース」と「逍遥馬道」にスポットを当て、写真とともに紹介をしていきます。GⅠ調教公開一般調教公開施設見学会では見られない風景をたくさん撮影してきたので、栗東に来られる際のご参考になればと思います!

その前に、栗東坂路の簡略図を紹介します!

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JRAホームページ・競馬用語辞典によれば、【坂路】とは・・・

「傾斜がつけられた調教コースで、昭和60年に栗東トレーニング・センター、平成5年には美浦トレーニング・センターに作られた。平坦なコースと違ってスピードが出にくく、馬場材にウッドチップを使用していることから脚にかかる負担が少ないことが大きなメリット。坂を駆け上がる調教を繰り返すことで、後肢の鍛錬にもなる。」

と解説されています。また、坂路と逍遥馬道は下のように位置しています。

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逍遥馬道とは曲がりくねった馬の散歩道のことで、ここを通って競走馬たちは坂路のスタート地点へ向かいます。逍遥馬道の効用としては、「坂路ほどではないが傾斜があるため負荷がかかりトレーニングになること、そして木々に囲まれ蛇行した道のため馬に調教を飽きさせず、またリラクゼーション効果がある」と言われています。(上2枚の絵を詳しく見たい方はこちら

 

それでは、実際に写真で見てみましょう!

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左:逍遥馬道への入り口、ここから上り下りそして蛇行をしながら坂路のスタート地点へと向かいます。

右:坂路と違って木々に囲まれ自然満点。コースが畝っているのが分かりますか?

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逍遥馬道中の追馬場(角馬場)です。「キャンター(駆足)禁止」、追馬場は準備運動に使われる馬場ですからね。

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左は逍遥馬道、右は坂路になります。コースの形状が全く違うのが分かりますよね。ちなみに右の坂路はスタート地点から撮りました。

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左:こちらもスタート地点から。コース上に建つ柵、何だか分かりますか?

右:坂路途中の曲がり角にて撮影。だんだんと傾斜がきつくなってきます。

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左:ゴール地点、「」のハロン棒がゴールとなります。

右:先程の柵の正体、坂路のタイム計測器になります。坂路調教を行う競走馬はバーコードのついた調教ゼッケンを装着して調教を行います。この機器は200mごとに設置されており、調教を行った馬のラップタイムを、バーコードを読み取ることで自動計測(!)しています。栗東の坂路1,085mのうち、この機器で800m分を計測しています。競馬新聞で坂路タイムが4ハロンまでなのは、この理由からなんですね。

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こちらはJRA馬場造園課の職員がウッドチップの厚さを計っている様子です。競走馬が調教中に怪我をしないよう、コースにはウッドチップが均一に敷き詰められています。坂路前半はチップの厚さが25cm、後半は20cmになるよう整備されているそうです。故障が発生しないよう、毎日入念な整備・保全を行っています。

 

・・・と、長くなりましたが今回の坂路と逍遥馬道の紹介はいかがでしたか?

今後ともブログで栗東トレセンの魅力をお伝えしていく次第です。皆さまが栗東トレセンに来られた際により楽しんでいただけるよう、様々な情報をブログから発信していきますので、是非とも「トレセン競馬学校ブログ」を定期的にチェックしてみてくださいね!