【美浦TC】新規開業調教師に聞いてみました☆(その3)

さて最後に紹介するのは、栗田徹調教師です。

 

 

ご存知の方もいるかもしれませんが、栗田徹調教師の奥様のお父さんは、ヤマニンゼファーシンコウフォレストでGⅠを勝利し、美浦で有数の調教師としてご活躍されている栗田博憲調教師なんです。

それではインタビューをご覧下さい。

Q:まず調教師を目指したきっかけを教えてください。

栗田徹調教師(以下、栗):市立船橋高校馬術を始めて馬に惹かれ、日本獣医畜産大学(現在の日本獣医生命科学大学)の在学時に馬術部で競馬会の職員や調教師など、多くの先輩方の背中みて、競馬の世界を志すようになりました。

Q:すぐに調教師を目指そうと思ったのですか。

栗:最初は漠然と馬関係の仕事をしたいと思っていて、大学卒業後はノーザンファームに勤めました。そこで多くの調教師さんに出会ってから、調教師って凄い職業だなと感じるようになり、トレセンで働き始めてさらにその思いは深くなっていきました。

Q:新規調教師試験に合格した時に最初に連絡した人は誰ですか。

栗:連絡した人は妻ですね。

Q:その時の奥様の反応はどうでしたか。

栗:「良かったね、おめでとう!」という感じでした。妻はずっと応援をしてくれていましたし、いろいろ協力をしてくれました。

Q:今の生活スケジュールはどんな感じですか。

栗:ここ最近は、国枝厩舎、角居厩舎、ノーザンファーム、とそれぞれを1週間単位で見に行きながら、その合間を縫って北海道などの牧場に馬を集めにいく、という感じでしたね。あと、管理する予定の馬は毎週見に行ってます。休みはなかったですね。

Q:さて、次の質問になりますが、栗田徹厩舎の調教の仕方・方針を教えてください。

栗:馬は体質や性格も様々なので、その馬に合わせた調教を考えた上で、集団での運動をベースにしていきたいです。それから、その馬の身になる、意味のある調教をしたいと思っています。負荷をしっかりとかけつつも、厩舎スタッフ全員の目で馬を見て、ケガの予防に最大限努めたいです。

レースの使い方は、オーナーのニーズ、厩舎スタッフの意見、そして馬の状態を考えなら決めていければいいと思いますし、馬の成長を阻害するような使い方はしたくないですね。

Q:美浦トレセンにはいろいろな調教施設がありますが、主にどの施設を使っていく予定ですか。

栗:安全で、ある程度の負荷もかけられるウッドチップコースをメインに考えていますが、1つのコースだけでなく、平地と坂路、必要ならばプール、という風に、その馬の特性や状態に合わせて使い分けていきたいですね。

Q:レースではどんな騎手を乗せてみたいですか。

栗:その馬にあっていて、オーナーから理解が得られる騎手が良いですね。また、馬は競馬に行くとどこか痛くても無理して走ってしまう場合が多いので、そのあたりを見極めてほしい。馬と呼吸を合わせること、馬とのリズムを大事にしてもらいたいですね。レースでの馬の様子はジョッキーが一番良くわかっているので、コミュニケーションをしっかりとっていこうと思います。

Q:仲の良い騎手はいますか。

栗:栗田博憲厩舎でも良く騎乗する柴山雄一騎手とは仲良くさせてもらっています。一緒にゴルフもいったりするんです。向こうは上手いのでコテンパンにされてしまいますが(笑)

Q:ちなみにゴルフのどれくらいのスコアで回るんですか。

栗:120ぐらいです。まっ、ボウリングのようなスコアじゃダメですよね(笑) ゴルフは好きですし、調教師になっていろいろな人とゴルフができそうで楽しみです。そのためにはもっと練習しなければいけませんが(笑)

Q:仲の良い調教師さんはいますか。

栗:一緒に試験の勉強をしてきた調教師もそうですが、栗東安田隆行調教師ですね。安田調教師のお子さんと仲よいんですよ。子どもは兄弟で、兄とは大学の馬術部からの付き合いだし、弟の方とも牧場で一緒に働いていました。家族ぐるみの付き合いをさせていただいてます。

Q:厩舎のチームカラーはありますか。

栗:カーキをベースにした水色です。妻にアドバイスをもらいながら決めました。

あまり目立つ色にしなかったのは、厩舎の宣伝をするために、トレセンの外でも着られるようにしたかったからです。

Q:ちなみに、小野次郎調教師が自分と色がかぶっているとおっしゃっていました(笑)

栗:実際出来上がったものを比較したら全然違いましたよ!次郎さんのは茶色、僕のはどちらかというと緑色に近いんです。

Q:初賞金の使い方は決まっていますか。

栗:設備投資で全て消えますね。例えば、水素水。これだけで数百万しますから、頭が痛いです(笑) あとはスタッフみなで祝勝会をしたいですね。ただ、経理は妻に任せているので、勝手なことはできないですが(笑)

Q:厩舎の経理までやるとは、奥様は本当に協力的なんですね。もし差し支えなければ、その奥様との馴れ初めを教えてください。

栗:同じ大学で、妻が辞めるまでは馬術部でも一緒でした。それで、授業であったりしているうちに、徐々に仲良くなっていった、という感じです。ちなみに、ちょうど携帯電話が出た時期ですから連絡しやすかったですね。家に電話をかけるとお父さん(栗田博憲調教師)が出る可能性がありますから。もしそれでお父さんが出たら、間違いなく電話を切っていたでしょう(笑)

それで出会って1年ぐらいして付き合い始め、トレセンで働き始めてから結婚しました。

Q:この人と結婚するな、と思っていたんですか。

栗:ビビビときましたね。いわゆるビビビ婚です。あっ、ちなみに今までケンカしたことは一度もないですよ! 何かあってもこちらが「すみません」と謝りますから(笑) まっ、というか、ケンカになるような火種がないんです。そもそもそういう雰囲気にならないという感じです。

Q:なるほど、参考になります(笑) ちなみに、その奥様の得意料理はなんでしょうか。

栗:煮物(ブリ大根)ですね。おいしいですよ。

Q:さて、ここからは趣味や嗜好を伺いたいと思います。まず、好きな競馬場はどこでしょうか。

栗:中山競馬場函館競馬場ですね。中山競馬場は実家が近く、大学を卒業するまで自分が育ってきた場所なので、思い入れがありますね。函館競馬場は昔から良く出張に行っていましたし、栗田博憲調教師の奥さんの地元なので、馴染み深いですね。

Q:好きなテレビや芸能人は。

栗:年末は「笑ってはいけないシリーズ」ですね。毎年楽しみにしていて、とても息抜きになります。あとサッカー観戦ですね。日本代表戦は良く見ます。「ザックジャパン」ならぬ「トオルジャパン」を目指します(笑)

好きな芸能人だと、たのしんごさんです。旬な人が好きですね。

Q:ちなみに良く似ているといわれる芸能人はいますか。

栗:羞恥心の野久保さんっていわれることが多いですね。あとは元プロ野球選手の角盈男さんですかね。垂れ目系多いです。

Q:イヌ派ですか、ネコ派ですか。

栗:イヌ派です。なぜならネコアレルギーだからです(笑)

Q:消去法ですか(笑)

栗:当然イヌが好きなんですよ。昔、飼っていましたし。今は、(栗田博憲)厩舎のイヌがかわいいですね。

Q:最後の質問です。目玉焼きには何をかけますか。

栗:ソースとケチャップです。ソースだけでは味に刺があるから、そこにケチャップの甘みを足

す、という感じです。

   

以上でインタビューは終わりです。

元騎手だった同期調教師の2人と比べると現時点での知名度は劣るかもしれませんが、

端正な顔立ちなので、イケメン調教師として人気をあびるのではないかと、ひそかに期待しております。

さて、3回に渡り、3月1日から開業する新規調教師を紹介してきました。

皆さんインタビューに非常に協力的で、競馬に対する熱い思いを持っている人ばかりでしたよ。

是非、厩舎の所属馬たちが競馬で走る姿を楽しみにしながら、末永い応援をよろしくお願いします。