【栗東TC】第80回日本ダービー調教見学&藤原 英昭・角田 晃一 W厩舎訪問ツアー
こんにちは
若葉の香る季節となり、暖かな過ごしやすい気候となりました
栗東トレセンでは、5月22日、第80回日本ダービー調教見学ツアーを行いました
また、今回は日本ダービーの80回目の開催を記念して、同時に藤原 英昭・角田 晃一W厩舎訪問が実施されました
日本ダービーを、2010年にエイシンフラッシュで制した藤原英昭厩舎、そして、騎手時代にジャングルポケットで制した角田晃一調教師の厩舎と、ダービーにゆかりのある方々の厩舎を訪問できるツアーということでファンのみなさんからたくさんのご応募を頂きました。本当に、本当にありがとうございます
それでは、今回の調教見学&厩舎訪問ツアーの模様をリポートしたいと思います
まずは、左廻りSでの調教見学
スタンドに到着すると同時に目の前に広がる競走馬一色の風景ファンのみなさんは大興奮です
調教の時間が始まると、ミヤジタイガ、マイネルマエストロ、ラブリーディ・・・ダービー出走予定の競走馬が次々と追い切りを行います見逃すことなく双眼鏡を追いかけることができたでしょうか
調教見学の時間には2人のゲストジョッキーが登場
まずは、昨年のダービージョッキー、岩田康誠騎手に来ていただきました
岩田騎手にはまず、昨年、ディープブリランテで勝利した日本ダービーについての思い出話をお話しいただきました
「日本ダービーを勝つべき馬をしっかりと勝たせることができて本当に良かったです。直前に騎乗停止という苦しい期間がありましたが、その分日本ダービーに集中して準備することができたと思います。」
岩田騎手とディープブリランテが人馬一体となって勝利したレースは、みなさんの記憶にも鮮明に思い出されることだと思います
また、5月11日初勝利を上げた岡田祥嗣騎手について「地方競馬の競馬学校で一緒に過ごした仲間として、とても嬉しく思います。」と、祝福のコメント京都競馬場での初勝利インタビューでは岩田騎手がプラカードを掲げており、騎手生時代の絆を感じました
2人目のゲストは、武豊騎手
武豊騎手は毎日杯、京都新聞杯と立て続けに重賞を制覇したキズナとのコンビで日本ダービーに挑戦します
「いい動きで追い切りができました。優勝する能力のある馬に騎乗できるので、結果を出したいです。」
とコメントまた、記念すべき80回目を迎える日本ダービーについて、「ダービーはいつでも、1番勝ちたいレースで、ワクワクするレースです。100回目を迎える時も騎手として出走できることを目標にします(笑)そのころには64歳ですけど・・・(笑)」とお話されました
100回目を迎えるころ、武豊騎手は、どのステージで活躍しているのでしょうか?
騎手として長く活躍する姿を見ていたいですね
調教見学を終え、施設見学へ向かいます
施設見学では右廻りスタンド→坂路スタンド→プール施設→広報コーナーと盛り沢山の内容
さらに、右廻りスタンドの報道関係者席では共同記者会見で福永祐一騎手がインタビューに応える様子を見学することができました
共同記者会見は、GⅠ競走の有力馬の調教師と騎乗予定騎手にインタビューするとあって、沢山の関係者が集まります
この会見の様子は競馬場・ウインズで放映されている、ターフトピックスの番組内で見ることができます
是非、みなさんも注目してください
さて、この後はいよいよ、厩舎訪問です
まずはじめの訪問先は、角田晃一厩舎
角田調教師は1989年に騎手としてデビュー
デビュー初年度に43勝を上げ、新人賞を受賞、3年目にはシスタートウショウで桜花賞を制するなど、"若手ジョッキー"と呼ばれていたたころから成績を挙げ、スタージョッキーへの階段を凄まじいスピードで駆け上がりました
その後もGⅠ競走をはじめ、数々の重賞競走で実績を積まれ、ついに、2001年ジャングルポケットに騎乗して、日本ダービーを優勝しました
現在は調教師として3年目。競馬ファンのみなさんからは「是非ともジャングルポケット産駒でダービー制覇を」という応援の声が聞こえてきました
厩舎訪問は角田調教師へのインタビューから始まります
もともと、サラリーマンとして働く自分の姿がイメージできず、体を使った仕事に就きたいという思いで騎手を目指したそうです。騎手を目指すまで馬に乗った経験はなかったものの、馬に乗ることが好きになり、少しでも上手くなりたいという一心で努力し、騎手になることができたとおっしゃっていました。そして、調教師を目指したのは、自分の考えで馬作りをしたいという気持ちがひとつ、そして、厩舎スタッフ、馬主、たくさんの人と勝つ喜びを分かち合いたいという思いが生まれたことだとおっしゃっていました
調教師としての苦労については、
「競走馬という生き物を扱う難しさを改めて感じています。レースに出す時はいつも1着が取れる状態で出走させることをポリシーとしているが、どんなに最高の仕上げでレースに臨んでも、スタートで失敗したり、展開が向かなかったり、思うように行かないことがほとんどです。この苦労があるからこそ、上手くいったときの喜びは格別です。」
とのこと
そして、「角田調教師にとって日本ダービーとは?」という質問には、
「競馬ファン、関係者が最も注目しているレースで、出走することでもすごいのに、優勝することは本当に夢のようなことです。調教師として預かる馬は、常にダービーを意識して馬作りをしていきたいです。ジャングルポケットに騎乗した時には1番人気のプレッシャーから、優勝して、ほっとした気持ちが一番大きかった。調教師として、ダービーを目指す馬には、常にこの馬が1番強いという自信を持てるような調教をしたいです。」
とダービーに対する思いの強さを感じました
角田厩舎では馬房の中を見学させていただきました。紹介していただいた競走馬のケイティープライドは、普段は神経質な馬だというお話でしたが、角田調教師が近づくと顔を近づけ、鼻をひくひくとさせていました。調教師にひとなつっこく甘えている様子でした
最後に記念撮影です
来場者の方には騎手時代からの角田晃一ファンが多く、元騎手として、調教師としてそれぞれの目線からの競馬や競走馬についてのお話が聞くことができ、大満足の様子でした
続いて向かったのは、藤原英昭厩舎です
藤原調教師は2000年に調教師免許を取得し、2001年に師匠である星川厩舎を引き継ぐ形でご自身の厩舎を開業されました
現在はJRA通算405勝を挙げておられ、JRAのGⅠ級競走4勝を含む重賞30勝を挙げておられます
藤原英昭調教師(右)にはまず、厩舎スタッフを紹介していただきました
藤原英昭厩舎スタッフ紹介のメンバーの中になんと、川田将雅騎手(右より2番目)の姿が
調教の時間の合間を縫ってこのイベントに駆けつけて頂きました
そして、藤原調教師に促されるままに厩舎の部屋へと案内されると・・・・
そこには福永祐一騎手(左)、浜中俊騎手(中)、C.デムーロ騎手(左)の姿が・・・・
その場で"サプライズ"ジョッキーサイン会が開かれました
藤原調教師のお声がけで、騎手のみなさんに駆けつけていただけたようです
藤原厩舎オリジナルステッカーが貼られたサイン色紙に騎手ひとりひとりから直筆サインのプレゼント。この調教師の心の籠もった演出に来場者のみなさんは興奮でした
この後は、エイシンフラッシュで昨年の天皇賞(秋)を制した時に作製されたオリジナルムービーの鑑賞会
サイン会に引き続き、ジョッキーも参加して頂きました。感動的なムービーに涙する来場者も・・・
天覧競馬となり、多くのファンにの心に残った天皇賞(秋)が鮮明に思い出されました
インタビュー・質問コーナーでは、藤原調教師の厩舎運営方針やポリシーについて、お話していただきました
藤原厩舎のスタッフはすべて、幼い時からの乗馬経験者で組織されているそうです。これは、頂点を目指すにはどうしても深いキャリアは最低限必要な条件であり、「どの業界のスポーツ選手をみてもトップにいる人は小さいときからそのスポーツを続けている」という例を挙げてご自身の考えをお話ししていただきました。
また、馬づくりのポリシーとして、最も大切にしていることは、「競馬ファンに愛される競走馬を育てること。藤原厩舎の馬の活躍をきっかけに多くの競馬ファンが増えること、ファンのみなさんに喜んでいただけることを実感できたとき、最も調教師としてのやりがいを感じる」とおっしゃっていました。
そんな藤原調教師からさらなるサプライズが・・・
その場でなんと藤原厩舎ゆかりのグッズ抽選会が開かれました
最後に、藤原厩舎での集合写真をパシャリ
強い競走馬を育てるための努力はもちろん、競馬ファンを大切にするというポリシーが印象的な厩舎でした
以上で、第80回日本ダービー調教見学&藤原 英昭・角田 晃一W厩舎訪問ツアーのリポートは以上となります。
日本ダービーを角田晃一調教師は、すべての競馬関係者の最も憧れるレース、藤原英昭調教師は、実力に加えて最も強い運を持った競走馬が勝てるレースと表現されていました
ダービーが行われる東京競馬場や、京都競馬場では、80回ダービーを記念して様々なイベントが企画されています
是非!競馬場に足を運んでいただき、生でしか体験できない興奮を味わってください