育成馬ブログ 日高③
○ 本年もよろしくお願いいたします(日高)
日高育成牧場から本年最初の投稿となります。
昨年に引き続き、
同ブログならびにJRA育成馬をよろしくお願いします。
この日の京都12レースで
JRA育成馬のオールインワン号が3勝目をあげ、
幸先の良いスタートを切る事ができました。
オーナーはじめ関係者の皆さま、おめでとうございます!
さて、JRA育成馬たちは
この年末年始を放牧とウォーキングマシン運動で過ごしました。
短期休養でリフレッシュした育成馬たちは
4日から通常調教を再開しています。
今回は、育成馬達の近況と年末年始のトピックスをお伝えします。
写真1.調教後のクーリングダウンで屋内馬場の外周を歩く育成馬。
トレーニング後に日高の澄んだ空気を吸うと人馬共にリラックスできます。
●育成馬の近況
まずはJRA育成馬の近況をお伝えします。
昨年内は騎乗馴致を開始した時期ごとに
3群にわけて調教を行っていましたが、
全馬の足並みが揃った現在は皆が同じメニューをこなしています。
基本メニューは
屋内800mトラックをキャンター1周(縦列:ハロン22秒程度)した後、
手前を変えてキャンター2周(2列縦隊:ハロン20秒程度)する調教です。
12月以降はこれに加えて週2回の坂路調教も行っています。
1月現在、坂路調教日には
屋内800mトラックでウォーミングアップ
(キャンター2周:ハロン22秒程度)をしてから、
1000m坂路1本(ラスト3ハロンを20-20-20秒)を駆けあがっています。
調教時には定期的に心拍数の測定と血中乳酸値の測定を行い、
馬の体力を見た目(客観的データ)だけでなく
科学的指標でも判断するようにしています。
当初はハロン20秒のイーブンペースのキャンターで
息を切らして汗まみれになっていた馬たちも、
現在は爽やかな顔をして登坂できています。
心拍数や血中乳酸値の値からも馬の成長が伺えるので、
間もなく次のステップに進むことができそうです。
動画1.坂路調教映像。先頭馬は馬場の中央を真直ぐ走行し、
後続馬は前馬の真後ろでじっと我慢して走行することを目標にしています。
先頭を走るのはオウバイの15(牡、父:トーセンホマレボシ)。
●浦河および荻伏軽種馬生産振興会青年部の視察
続いて年末年始のトピックスを紹介します。
昨年12月6日、浦河・荻伏地区の青年部メンバーによる
育成馬見学会が行われました。
当日は青年部メンバーがピックアップした
21頭の育成馬を比較展示し、
あわせて800m馬場での調教風景も見ていただきました。
生産者やコンサイナーである青年部メンバーと
様々な意見交換を行うことができ、
私たちにとってもとても良い刺激になりました。
是非また見に来ていただければと考えています。
写真2.育成馬の展示風景。3~4頭にわけた比較展示を行いました。
写真3.調教風景。角馬場で準備運動を行った後、
800m馬場で調教を視察してもらいました。
●BTC利用者との意見交換会
続く12月8日、当場で恒例となった
“BTC利用者との育成に関する意見交換会”を開催しました。
テーマは前年のアンケート結果から
「若馬のゲート馴致について」を選びました。
当日は競馬開催時に発走委員として執務しているJRA職員も出席して、
①JRA育成馬のゲート馴致
②トレセン入厩に向けたゲート練習
についての話題提供を行ってから会場の参加者と意見を出し合いました。
今回、特に白熱した意見交換が行われたのは、
ゲートから馬を後退させて後扉から出す
「後出し馴致の活用法」と、
「ゲートが怖くなってしまった馬の矯正方法」です。
ゲート馴致に対する考え方や
ゲート試験に向けたアプローチは様々ですが、
育成に携わる参加者同士で意見交換を行う非常に有意義な時間となりました。
写真4.意見交換会当日の風景
●騎馬参拝
元旦翌日の1月2日、
こちらも恒例となった「騎馬参拝」が行われました。
人馬の無病息災を祈願するため、
日高育成牧場から西舎神社まで乗馬に騎乗して参拝します。
今年は好天に恵まれ、
多数の参拝者が見守る中を全馬無事に参拝することができました。
人馬ともに怪我のない1年になることを祈っています。
写真5.騎馬参拝に臨む人馬
寒さも厳しくなって参りましたが、
是非ともJRA育成馬の姿を見にお越しください。
日高育成牧場では、皆様のご来場をお待ちしております!