育成馬ブログ 宮崎④

○育成馬検査の実施について(宮崎)

 

1月中旬には数年に一度ともいわれた強い寒気が日本付近に流れ込み、

日本各地で大雪に見舞われ、

JRAでも京都競馬と中京競馬の開催が中止となり、

代替競馬を実施いたしました。

 

宮崎では降雪こそ認めなかったものの、

最低気温は宮崎では珍しく氷点下となり、

水桶に氷が張り、放牧地には霜が降りました。

2月に入ると県内各地でプロ野球

あるいはJリーグのキャンプが始まり、

春の訪れもまもなくとなります。

             

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写真① 最低気温が氷点下となった朝の水桶の氷(左)と放牧地に降りた霜(右)

 

 

育成馬の近況

 

宮崎育成牧場所属のJRA育成馬の近況をお伝えいたします。

最初にウォーミングアップとして

500mトラック馬場で直線をキャンター、

コーナーを速歩という調教を左右3周ずつ実施しています。

 

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写真② 1600m馬場で隊列を整えたキャンターを実施する育成馬。

先頭からスマッシュの15(牝 父:オルフェーヴル

マイネマニフィークの15(牝 父:モンテロッソ

ポポラーレの15(牝 父:スクリーンヒーロー

 

その後は1600mトラック馬場に場所を変えて、

一列あるいは二列縦隊で

2000mのステディキャンターを実施しています。

ハロン20秒程度のイーブンペースで走行し、

基礎体力を付けるとともに、

馬群の中で落ち着いて走れることを目標に調教しています。

2月からは週に1回の強調教を実施する予定です。

 

 

動画① 1月中旬の1600mダートコースでの調教動画

 

 

育成馬検査

 

さて、今回は1月下旬に行われた

育成馬検査について触れてみたいと思います。

育成馬検査とは

JRA生産育成対策室の職員が

日高および宮崎育成牧場で繋養している育成馬について、

市場での購買時からの馬体の成長具合、

現在の調教進度、馬の取り扱いなどをチェックし、

ブリーズアップセール上場に向けての

中間確認を行う検査のことです。

この検査に備えて、

年明けからは日頃にも増して馬の手入れに時間をかけ、

タテガミや尾のトリミングにも取り組んできました。

 

検査当日はこの時期にしては両日とも天候に恵まれ、

ブリーズアップセール当日さながらの緊張感のなか、

育成馬の展示が行われました。

検査と同時に、手入れ、トリミング、しつけも含め、

最も手入れが行き届き美しく仕上げられた馬

および担当者に贈られる

“ベストターンドアウト賞”の審査も行われ、

牡牝それぞれの最優秀馬が選ばれました。

 

今回の検査を通して、

個々の馬の発育および調教進度状況を再認識することができました。

また、4月25日(火)に開催されるブリーズアップセール

およびこれに先立つ4月初めの育成馬展示会のためのみならず、

馬主、調教師、牧場関係者などのお客様の来場に備えて、

馬を展示し、見て頂くという姿勢を再確認する機会にもなりました。

馬を展示すること自体が馴致の一環であり、

人馬ともにその状況に慣らし、

落ち着いた状態の馬をお見せできるよう取り組んでおり、

2月18日(土)午前中には

一般向けの育成馬見学会を開催しますので、

ご来場いただきたいと思っております。

 

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写真③ 育成馬検査における「ベストターンドアウト賞」の審査で

最優秀馬に選ばれたバーニングラブの15(写真左 牡 父:サニングデール)と

アンキャニーの15(写真右 牝 父:ロードカナロア