札幌競馬場の夏日記 第4話 「札幌自慢のグランドキーパー」 ~馬場管理編~

いよいよあと2週間で札幌競馬が開催される時期となりました。最近の競馬場は開催の準備に向けてあわただしく動きまわっています。そんな札幌競馬場にとって命と同じぐらい大切と言っても過言ではないのが、札幌競馬場自慢の本馬場です。今週はその札幌競馬場の本馬場(芝コース)を管理しているスタッフたちの作業を皆様にご紹介したいと思います。

まず札幌競馬場の芝コースの特徴をご説明しましょう!!
 札幌競馬場の芝コースは1周1640.9mのコースで、通常使用される野芝ではなく「洋芝」を使って作られたコースです。なぜ洋芝をつかうのか?といいますと、「洋芝」というのは、札幌のように他の競馬場と比べて寒さが厳しい場所でもしっかりと根付き、非常に緑鮮やかな色を出す芝だからです。この洋芝のおかげで、札幌競馬場では毎年2開催競馬を行うことができるのです。

20060727_01_1ではその芝コースがどのように手入れされて開催を迎えるのかご紹介したいと思います。実は芝コースの手入れは札幌開催が終わった10月から、すぐ来年の準備が始まります。まず初めの作業は競馬で傷んでしまった芝生を張り替えです。これは芝を切り取る専用の機械で芝をはがし、馬場の内側にある芝養生場(今度チェックしてみてください。)から持ってきた新しい芝を張り替えていきます。この後、札幌では雪が降り始め、4月の雪解けまでじっと芝たちは厳しい冬に耐えるのです。

20060727_024月にいよいよ雪が解け、さんさんと太陽が降り注ぐ季節になると芝たちにとって成長する絶好のチャンスです。このときに肥料散布を行い、芝たちの成長が良くなるようにします。






20060727_03そして開催が近づくと芝の長さを均等にするために芝刈りを行い、伸ばしては揃え、伸ばしては揃えを繰り返して、緑鮮やかなかっこいい芝コースを作り上げます。言い換えればスタッフの皆さんは芝コースの散髪屋のような感じですね!!




20060727_04このようにして芝コースはたくさんのスタッフが1年かけて丹精込めて手入れをし、皆様に緑鮮やかな見ていて気持ちいい芝コースを作っています。開催中になると馬たちが走った後の蹄跡を抑えたり(芝生を棒でポンポンたたく作業)と馬たちが安全で気持ちよく走れるように芝のコンディションを整えたりもしています。もし札幌競馬場にお越しの際は、スタッフが一生懸命手入れした芝コースをご覧になってみてください。

来週は誘導馬の練習風景をご紹介する予定です。乞うご期待!!

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